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街並みのイラスト

ヤマハ トリシティ125

ヤマハが「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)」と呼ぶマシンの第一号となったのが、リーニングリバーストライクのトリシティ125だ。2014年に登場し、2018年にモデルチェンジを果たすなど、着実にファンを増やしているリーニングトライクである。

ヤマハ トリシティ125の特徴

フロント2輪、リア1輪のリーニングトライクで、「オートマチックシティコミューター」として、手軽な街乗りのためのマシンとして開発された。

AKB48を卒業したばかりだった大島優子をPRキャラクターとして採用し、3輪バイクという「第3の移動体」ならではの視点でバイクユーザー開拓に乗り出したマシンでもあった。特に、3輪ならではの暗転性をオートバイに興味がない若者に伝え、「免許を取ろうよ、バイクは楽しいよ!」というアプローチをしていた。

2015年にはABSを搭載し、2018年にはモデルチェンジで、見た目こそ変わらないものの大幅な変更を加えた。高効率燃焼のエンジンになり、LEDヘッドライトを採用し、シートを変更して足つきの良さが増した。モデルチェンジの結果、150cmの人でも片足をつま先につけることができるようになり、3輪の安定感も手伝ってとっつきやすい。

乗ってみないと分からない”良さ”がある

路面の状態を問わずぐいぐいと進めるのは、フロント二輪ならではだろう。バイクでは事故の原因になりかねない、石や枯れ葉や濡れたマンホールもそれほど恐れることなく突き進める安定感はさすがといえる(とはいっても、踏まないに越したことはないが)。

段差を踏んでしまってもハンドルを取られにくいし、2018年以降のモデルであればABSが搭載されているから、なおのこと安全運転が叶うだろう。コーナリング中や低速時の安定感が素晴らしい。この辺りは、「たおれないバイク」を目指すヤマハらしいこだわりがうかがえる。

一方、同排気量マシンと比べると重量があるので加速に難がある。他の125ccのスクーターに慣れているなら取り回しには慣れがいるだろう。パワーが弱いと感じる人もいるだろうが、通勤・通学や街乗りに使う分にはちょうど良い。今までバイクに乗ったことがないという人にもおすすめできるマシンだ。

トリシティ125にいざ乗ってみると、案外この走りにハマる人も多いのではないだろうか。「三輪はちょっと……」と感じている方にはぜひ食わず嫌いをせずに乗ってもらいたいマシンだ。