ピアッジオ MP3 250の概要
 MP3 250FLは、3輪車バイクの中でも、フロント2輪のスクーター風コミューターといったタイプである。
 もともとは、従来モデル250RLに、小変更と追加装備を施したマイナーチェンジタイプだ。
 MP3 250RLは、海外輸入3輪車バイクの中で、最もいち早く日本に導入された車種なのだ。
 2007年の東京モーターサイクルショーで、初めてお目見えしたのだが、ピアッジオはご存じの通り、イタリアの最大手のバイクメーカーである。
 MP3 250FLは、従来の250RLのリアホイールが、12インチから14インチになったのが大きな変更点だ。
 したがって、エンジンやフロントのシステムなど、基本ユニットには変更はない。
 そのほかの変更点としては、大型ウインドスクリーンが大きくなったこと、そして新形状シートやタンデムライダー用バックレストなどである。
ピアッジオ MP3 250-FLの仕様
 『MP3 250-FL主要スペック』
 エンジン形式:ピアジオクオーサーエンジン SOHC4ストローク4バルブ液冷単気筒
 排気量:244cc
 最高出力:16.5Kw(22.5Hp)/8,250rpm
 最大トルク:21Nm/6,500rpm
 全長×全幅:2,130mm×745mm
 シート高:780mm
 車両重量:204kg
 燃料タンク容量:12L内リザーブ1.8L
 タイヤサイズ(前):120/70-12″” 51P(チューブレス)×2
 タイヤサイズ(後):140/60-14″” 64P(チューブレス)
 ボディカラー:ブラック/シルバー/レッド
 盗難防止システム:イモビライザー
 参考価格:販売終了モデル
MP3 250-FLの特徴
 MP3 250-FLの特徴は、何と言っても3輪車バイクという特異なジャンルであるという点だ。
 バイクの運転で、特に多い立ちごけの心配も不要だし、何より安定性この上ない。
 MP3 250-FLは、3輪車の中でも、前輪に二つのタイヤをもつフロント2輪タイプである。
 以前から見かける国産3輪車といえば、後輪に2輪を持つタイプがほとんどだったが、後方に重心がかかりやすいという欠点があった。
 フロント2輪タイプのMP3 250-FLは、バランスの良い走行性能のおかげで、最高速125Km/hを叩き出す高性能マシンに仕上がっている。
 フロント2輪を制御する独特の機構が、様々な局面で利便性をもたらしてくれるのは間違いないだろう。
 スクータータイプであるため、下手をすれば目的地まで、足を地面につけるに済むというメリットもあるのだ。
MP3 250-FLの魅力
 これは、ピアッジオMP3シリーズ全般に言えることなのだが、少し手を入れることにより、普通免許仕様にも変更ができる。
 つまり、MP3 250-FLは、バイクの2輪免許を持たずに、普通免許でも乗ることができる3輪バイクなのだ。
 ただ残念ながら、現行モデルの新車販売は終了しているため、手に入れたい方は中古ショップで購入する必要があることだ。
 意外な事なのだが、中古市場ではさほど人気が高くなく、手ごろな価格で入手できるのは朗報だといえよう。
 ちなみに、2021年7月時点では、MP3 250-FLの中古相場は、30万から50万円台となっているように、比較的手に入れやすいだろう。
 道交法ではバイクとみなされるため、車庫証明なども不要である。
 ツーリングにも適しており、シート下スペースと車体後端のトランクは、大容量を確保しており、内部では貫通しているため、釣りざおなど長ものを収納するのにも適しているだろう。
