1. >
  2. >
  3. トリシティの点検(後編)
修理用具の画像

トリシティの点検(後編)

ヤマハ・トリニティ125の点検整備の後半である。前半ではエンジンオイルと冷却水を点検した。今回は、エアクリーナーエレメント、Vベルトフィルターエレメントの点検について解説していこう。

エアクリーナーエレメントの点検

エアクリーナーエレメントは、20,000km走行時を目安に交換を行う。とはいえ、埃っぽい場所を走ったり、湿気の多い地域に住んでいたりすれば、自然とエアクリーナーの汚れもつきやすいから、そういう場合は10,000kmごとに点検してもいいだろう。Vベルトフィルターエレメントが10,000kmを目安にしているから、そのとき一緒に点検しておくのが良さそうだ。

まず、トリニティ125のメインスタンドを立てておく。次にスクリューを外して、エアクリーナーケースカバーを取り外そう。プラスのネジが7箇所に付いているので、プラスドライバーを用意しておくこと。エアクリーナーエレメントを取り外してフィルターが汚れていなければ、交換の必要はない。

汚れている場合は、新しいエアクリーナーエレメントを装着し、ケースカバーを元通りに付け直す。なお、エアクリーナーエレメントが取り外された状態でエンジンをかけるとエンジン故障の原因になるので注意しよう。

ブローバイガス還元装置・ブリザードレンホースを清掃

これらは排ガスを調整する装置だ。エアクリーナー点検時にはこちらも見ておくことをおすすめする。

汚れや水が溜まっていないか点検し、もし汚れていたらブリザードレンホースを取り外してから清掃し、元に戻せば良い。

Vベルトフィルターエレメントの点検

Vベルトフィルターエレメントを清掃する目安は10,000km走行ごとである。

まずVベルトフィルターケースカバーを外し、中に収められている黒いスポンジのようなVベルトフィルターエレメントを取り外す。どこかが破損していれば取替が必要だが、単に汚れているだけなら清掃を行おう。清掃の前に「灯油」と「ヤマルーブフィルターオイル」を購入しておく必要がある。

清掃にはきれいな灯油に浸し、軽く絞って布に包んで乾かしておく。ガソリンが推奨されていないのは、引火性の高いものは事故の危険性が高いからだ。安全面を考えても灯油が良いだろう。乾いたらヤマルーブフィルターオイルを表面に塗布してから、もう一度布に包んで絞る。

そうやってきれいにすればVベルトフィルターエレメントを装着し、元通りにカバーをはめておこう。